レスター伯の限界

なんもかんも政治が悪い......

奏の作り出すリズムが素晴らしい ―『スイートプリキュア』のすすめ―

2月から始まった待望のプリキュア新シリーズ『スイートプリキュア

絵柄的にもストーリー的にも変化球だった前作の『ハトプリ』も面白かったですが*1

プリキュア二人の在り方とかが大好きだった初代プリキュアを思わせて

日曜日の朝が楽しみでなりません!

そんなわけで『スイプリ』を紹介するわけですが、

今回は主人公の一人、奏(キュアリズム)に焦点を当ててみたいと思います。

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1.メロドラマ的な構成

響と奏、キュアメロディーとキュアリズム

二人の関係にに焦点を当てて描いているのが『スイプリ』の特徴の一つだと思いますが、

その意味でも非常に初代っぽい作りになっていると思います。

ただ、これまでと少し異なっているのは、

二人の性格が対照的というよりは、どちらかといえば似ている点

音楽がテーマで、変身するにもハーモニーが必要という設定もあるのでしょうが、

凸凹じゃないってのは実はプリキュアっぽくないですよね。

参照『スイートプリキュア♪』は凸凹コンビではなく、似たものコンビに注目?―ピアノ・ファイア


しかし、近いからこそ些細な理由で反発しあう*2

反発と仲直りを繰り返しながら二人の仲がさらに深まっていくという構図が見え隠れていて、

その点がすごいメロドラマ的な展開に向いているなあと。

実際に今回の脚本には実写畑の人が入っているらしいので、

そこらへんは上手く処理してドラマを作ってくれると期待しています。



また、1対1という構図はプリキュアの二人だけじゃなくて、

ハミィとセイレーン、そしてアフロディテメフィストという

メジャーランドとマイナーランドの妖精・幹部の間でもメロドラマ的関係が…

2つの音で組曲(スイート)だと寂しいけど、

1対1を複層構造にすること奥行きも出ますしね

単純にめぐぅのセイレーンの演技が好きってのもあってうれしいのですよw


そして、きっと最後には

「メジャーとマイナーが合わさり最強に見える!」

とやってくれるでしょうし、メロドラマ的展開が楽しみでなりません!


2.奏の作り出すリズム

ただ、毎回メロドラマ的展開となると甘ったるすぎてちょっとクドさもでるでしょう

となると、やはり何らかの形でアクセントやリズムが必要になってくるわけですが、

大きな物語上の変化とは別に、要所要所のシーンでは奏がその役割を担っている気がしています。


今回は二人が似ているとはいえ、奏ではどちらかといえばホワイトの系譜を継ぐキャラであり、

しっかりとした落ち着きをもたらすキャラは響ではなく奏の方でしょう。

2話での桜の木のシーンの下りでの子どもと響に対するまなざしもよかったし、

一度仲直りした後の3話では、全体的に奏が響の手綱を握ってる感じがありました


また、プリキュアに変身した後の描写でも奏のタメが素晴らしいと思うのです。

一番象徴的なのはもちろん2話における、

「今は奏じゃないよ。キュアリズムの部分。

後ろからのカットで手をつながせて、このセリフという流れが単純に素晴らしいですが*3

このセリフで一拍入ることで、二人の関係により一層の奥行きが出ている気がします。



同じく三話の戦闘シーンでも、メロディが父親の気持ちに気付いたという後で、

「メロディが元気だと、私も元気が湧いてくる」

というリズムの台詞がいい感じのアクセントの一拍になっている気がします。


奏でありながらメロディーではなくリズムなのは初め不思議でしたが、

刻むというより、休符に近い形で拍をとることでリズムを作りだすのが奏の役割なのでしょう。

ここらへんの関係性の作り方のうまさも『スイプリ』の魅力の一つになってくるでしょう。


3.折笠富美子の演技力

こんな奏を演じるのが折笠富美子、通称ふーみん

元々演技派として評判の高かった女性声優の一人で、

電脳コイル』のヤサコのようなおっとり弱気だけど芯が強い女の子から、

苺ましまろ』の美羽のようなハイテンション且つシュールな女の子まで、

演技の幅の広さには定評があり、僕も大好きな声優の一人です*4

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また、単に声優としての演技だけでなく、

セイレーン役の豊口めぐみとも一緒だった演劇ユニット『R*L(ラフラフ)』や、

所属事務所のアトミックモンキーの声優も多数所属する『劇団ヘロヘロQカムパ二ー』

更には、TVドラマなどへの出演歴も持つなど、

舞台や実写での演技経験も豊富な声優さんです。

また、歌手活動も積極的に行っており

前述した苺ましまろでは、美羽のハチャメチャなキャラとは対照的な

しっとりとした歌声を聴かせてくれています。


こうしたふーみんの役者としての懐の広さが、

スタッフやテーマ的に実写や音楽との融和性が高い『スイプリ』にはぴったりです。

更に、相方の小清水も元々劇団若草出身と、

演劇の要素を強いキャスティングになっているので、

今後は既に垣間見えているミュージカル的なプリキュアも見えるかも。

その他にも三石さんがハミィでいい味を出し、悪役の賢雄さんがノリノリと、

声優面でも『スイプリ』は見逃せません


4.まとめ

プリキュアの王道を行きつつ、

メロドラマ的な構成でより広い層にアピールできそうな基礎も持つ『スイプリ』。

その中で奏とリズム、そして折笠さんの演技が果たす役割は非常に大きいといえます。

こんなにも面白いプリキュアなんだから、みんな見ないと

絶対に許さない!

*1:ストレートと変化球の違いというか、野球とベースボールの違いといった方が近いかもw

*2:音的にも近すぎる音を並べてもハーモニーにならずにダメだしね

*3:二話は全体的にウテナっぽくて、それだけでもたまらんかったわけですが

*4:ぶっちゃけると、放送前はふーみんがプリキュアに出るというのが『スイプリ』を見る最大のモティベーションでしたw