レスター伯の限界

気付いたらVtuberになってた

「小説家なろう」において「自分好みの掘り出し物」を探す

 正月休みもすっかり終わり、仕事も本格化してきた頃と思いますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。僕は新年早々たまった仕事に追われてひいひい言いながら過ごしております。そんな訳で、本年一発目は気楽に、「小説家になろう」についてちょっとした雑記を記してみたいと思います。

 

 正月休みの間、iPadminiをフル活用して、「小説家になろう」の気になった作品を数作品まとめてよんでみました。なろうには縦書きpdfダウンロード機能がデフォルトでついているので、i文庫HDを活用すると非常に快適になろう作品を楽しむことが可能です。

  

 そうして読んだ作品で面白かった物としては、年末のニコ生でも紹介した盾の勇者の成り上がり無職転生―異世界いったら本気出すといった現在連載中のホットな作品に加えて、@terebinnが勧めていたショタ勇者さま育成計画やランキング上位で目についた勇者を喰らったスライムなども一気に読んでしまう面白さがありました。

 どの作品もネタ的にも興味深いし、なろうの醍醐味である作品と作者の成長をパラレルに味わえるもので、今後も連載を追って行こうと思える出来でした。

『ゆるオタ残念教養講座』ニコ生「「小説家になろう」とは何なのか」 - ニコニコ生放送(TSは終了しております)

 『ゆるオタ残念教養講座』ニコ生「「小説家になろう」とは何なのか」 に出演します - 敷居の先住民 

 

 ただ、僕の場合は、咲SSを網羅的に読んでることもあり、なろうでも常時連載を追うとなると5作品くらいがキャパの限界で、これ以上網羅的に探すのは難しいなと感じています。

 ニコ生で話したように、とりあえず一気に50-100作品位を読むことで、なろうの魅力を身を以て体感することが重要なのも確かです。しかし、少なくとも自分の好きなジャンルをある程度絞った上で作品を探したいというのも正直な気持ちとしてあります。

 

 これまでなろうの作品を探す上でルートになっていたのは、

①ランキング

 日刊、週刊、月刊、四半期、総合でそれぞれランキングの傾向が異なり、「掘り出し物の新作を探したければ日刊」、「今一番ホットな新作を探したければ週刊」、「ホットかつ安定した連載が期待できる作品を探したければ月刊」、「ここ最近で人気の大作を探したければ四半期」、「なろうを代表する作品を探したければ総合」といった感じの目安で探すことが出来る。

 ただし、最初にランキングにのる契機を得られなければ浮上するのは非常に難しい上に、なろう民の趣向から外れた作品は高い評価を得られない傾向がままあるため、ランキングだけで自分好みの掘り出しものを見つけるのは難しいわけです。

 

②なろう民との情報交換

 自力でランキングを探す以外となると、やはりなろうの世界にどっぷりハマっているなろう民におすすめ作品を教えてもらうということになります。例えば僕の回りには、こないだのニコ生で一緒になった敷居さんなんかは重度の「なろうジャンキー」なので、こちらが黙っていてもおすすめ作品を読むように押し付けて教えてくれます。

 なろう民はなろう作品のツボを抑えているので、信頼出来るなろう民の友人を確保できれば、ランキング以上に外れが少ないという安心感があります。ただ、こちらは当然ながらランキング以上に趣向が偏っている点に注意が必要ですし、そもそも「自分好みの掘り出し物を探そう」という目的には合わないことも多い訳です。

 

③それ以外の方法

 日刊ランキングどころか「新着はとりあえず一通り目を通す」という荒技に出ているという話を聞いたこともあります。たしかに、この方法をとれば見落としはなくなりますが、日に数百タイトルがアップされるなろうにおいては物理的に無理があります。

 また、ニコニコ動画における「みてれぅちぇんねる」のような優秀なポータルサイトも存在していません。また優秀なポータルサイトが存在していたとしても、僕自身がかつてニコマスで体感したことですが、見落としを防ぐことは体感的に無理です。

 

 また、「自分好みの掘り出し物を探す」という目的の場合には、新着よりもむしろ、「ある程度連載が進んでいるor既に完結した」作品を探す必要があるため、膨大なアーカイブに潜る方法が必要になります。

 その際に必要になるのが「タグ」なわけですが、これがニコニコ動画の場合ならばジャンル別や作品別のタグ以外に、「2万PV以下限定名作アイマス動画」や「クオリティタコス」だったり、「◯◯の聖地」だったり、「その発想はなかった」や、「ここに病院を建てよう」のような主観と客観が混じり合った検索用に有用なタグが機能しています。

 一方でなろうの場合には、作品のタグ(なろうのばあいは「キーワード」)は「異世界」「ハーレム」など作品を構成する「要素」なわけですが、なろう自体がそうしたテンプレを共有しながら作品が作られる傾向が強いため、タグ検索だけだとフィルターとしての機能が非常に弱いわけです。(もちろん複数のキーワードを組み合わせればある程度は絞れるかもしれませんが...)

 

 その他の方法になると、気に入った作品の作者さんの過去作品を片っ端から読むと言ったものがありますが、当然ながら広がりはあまり期待出来ません。

 

 

 以上を踏まえた上で、今回は「ラブコメ」というキーワードでなろうの莫大なアーカイブから自分好みの作品を探してみました。

 というのも最近、中古でも恋がしたいロリコン彼女のようなラブコメ作品の傑作にいくつか巡りあい、なろうで面白いラブコメが読めないかと期待したからです。

 ちなみにどちらの作品も「処女厨が主役」「好きな子と付き合えるようになったけど、その子がロリコンだった」というフックがぶっ飛んでいながらも、読み進めて行くとキャラクター描写の確かさと伏線の妙にうならされた名作でした。

 

 しかし、『中古でも恋がしたい』の場合にはランキングでもある程度上位にいて、ラブコメでキーワード検索しても上位1頁目(約11500ポイント)で見つかるのに対して、『ロリコン彼女』の場合にはランキングにかからなかったこともあり、12頁目にしてようやく見つかる(約690ポイント)という結果に。

 個人的にはそこまで差はないと感じるものの、なろうのシステムではこの結果は仕方ないのでしょう。(現にランキング上位でめぼしい物は大体読んでいると豪語した敷居さんも僕が薦めるまでは『ロリコン彼女』の存在を知らなかった)

 また、「ラブコメ」でキーワード検索しても、異世界物であろうが、VRMMO物であろうが「ラブコメ」要素があれば検索に引っかかるため、僕が読みたい現実世界を舞台にしたラブコメの方がむしろノイズ状態。これではなかなか探せない。

 

 

 以上を総合すると、現状ではランキングを毎日チェックしつつ、なろう民とのネットワークを広げて行くくらいしか、僕のようなライトユーザーには掘り出し物を見つける術はないのが現状ではないでしょうか。特に、「ラブコメ」のようななろうの主要ジャンルから少し外れた作品を探す場合には特に難しい。 

 今後なろうをより快適に読むためには、なろう内のポータル機能の強化を期待しつつ、なろうの外でももっと情報交換が出来る場が広がって行ってくれたらと思います。

 

 ちなみに、こうしたなろうという「場」の問題に関しては、次の夏コミの敷居亭の新刊でテーマにしたいと思っております(ステマ)

 また、敷居さんのような重度な「なろうジャンキー」による記事が増えることにも期待しています(プレッシャー)

 

追記:自分の好きな作者のマイリスを辿るという方法を教わりました。なろうの作者はその性格的になろうの他の作品に通じているケースが多く、自分の好みの作品を書いている作者は自分好みの作品をチェックしているケースも多いと。

 なろう作者をなろうにおける最大のインフルフルエンサーとしてチェックするという視点もいいですね。