レスター伯の限界

気付いたらVtuberになってた

水谷フーカ『満ちても欠けても』を読んでラジオの暖かみに触れる:レスター伯の限界的2013年1月のすすめ

 体調的にも仕事的にもデスマーチだった一月をなんとか乗り切れました。その合間にぼちぼち紹介やネタ記事を更新していましたが、それ以外にも細かく取り上げたいコンテンツがいくつかありました。

 というわけで、限界にブログを移行した事ですし、毎月気になったコンテンツをジャンル横断的にまとめて紹介するという「月別すすめ」記事を今後は更新していきたいなと思います。

 

①漫画

水谷フーカ『満ちても欠けても』

満ちても欠けても(1) (KCデラックス)

満ちても欠けても(1) (KCデラックス)

 今月の一押しを一本と言われれば、水谷フーカの『満ちても欠けても』をあげざるをえません。

 ラジオをテーマにして、パーソナリティ、ディレクター、作家、ミキサー、AD、ハガキ作家と、ラジオに関わる人たちの視点から、ラジオが作り出す暖かい空間・雰囲気を余す事なく描いた良作です。

 先日上げたアニラジ界の逸材記事がちょっとでも引っかかった人は必読だし、普段ラジオを聞かない人にもラジオの楽しさが伝わると思うので、夜中に布団に入ってじっくり味わってほしいですね。

 

 なお、本作品を描くにあたって取材対象となったのは、『有楽町アニメタウン』、『ミューコミ』などでおなじみのニッポン放送のよっぴーこと吉田尚記アナウンサー。よっぴーはブロマガtwitterなどのソーシャルメディアを積極的に使って、ラジオという媒体の魅力を広く伝えようとするアナウンサーさんです。

 また、『水銀灯の今宵もアンニュ〜イ』などでのディレクションや、「オタク落語」CDを毎回コミケで頒布していることなどからもわるように、重度な変態オタクでもあります。(僕もコミケで毎回CDを買っているので、すっかり顔は覚えられてしまいまってますw)

 そんなよっぴーも関わっている、ラジオが大好きな人たちを描いた、ラジオが大好きな人たちのための漫画『満ちても欠けても』。今月のイチオシです。

 

②ラノベ

さがら総変態王子と笑わない猫

 

変態王子と笑わない猫。 (MF文庫J)

変態王子と笑わない猫。 (MF文庫J)

 iPad miniのBOOK WALKERによってラノベを読む量も増えてきている訳ですが、そんな中で今月読んだオススメはこの変態王子と笑わない猫

 ロリコン彼女オススメした時に、「異世界物でも学園物でもない「ラブコメ」が読みたい」と書きましたが、この「変態王子」はそんな僕の好みに比較的近くて、ちびちび読み進めています。

 文脈的には『バカテス』の系譜なのかなと思いますが、小気味よいテンポの文章、オスカー・ワイルドを変態の師匠として扱う微妙で絶妙なセンス、そしてファンタジー要素の扱い方が個人的にはしっくり来て楽しい。

 春クールにアニメ化を控えている事ですし、読み始めるなら今のうちかなと思います。

メインキャスト&キービジュアル発表!! 2013年春、TVアニメ化! 『変態王子と笑わない猫。』 | コミックアライブ編集部ブログ 

 

③なろう

めそ『ショタ勇者さま育成計画』

 最近読んだなろう作品の中で最も来たのが、この『ショタ勇者さま育成計画』。バトルジャンキーな女魔王が、歯ごたえのある敵を求めて世界から見放された子供勇者を自ら育成してしまおうというお話なのですが、これが実に熱い。

 客観的にレベルが分かるとかなろうのテンプレ的な部分もありますが、根本的には『ダイの大冒険』的なノリを思い出させる感じです(勇者の名前はあの北の勇者と同じという)。物語の構造は、プリミティブな成長物語を女魔王視点から眺めるという比較的単純なものですが、その分、戦闘描写や細かい会話の熱さがダイレクトに伝わってくるのが良いです。

 更新速度が落ち気味なのが少し心配ですが、今ちょうど「勇者本格覚醒→周囲もようやく才能を受け入れる」という序盤の最も熱い展開を迎えているところなので、追いつくなら今のタイミングが最適かなと思います。

 

④SS

・おかしくねーしSSまとめ:霞「準決勝進出したんだし九州最強は新道寺でいいわね」哩「なっ!?

  今月の咲SSは比較的小粒だったかなとも思いますが、憧シロなど名作もいくつか来ており、その中でも個人的には新道寺×永水を描いたこのシリーズが最も好みでした。

 本作は、咲SS50選でもオススメした 哩「準決勝進出と二回戦敗退。九州最強は新道寺でよかと?」霞「は? で、続編として哩「九州最強は永水やろ…」霞「準決勝進出の新道寺です」哩「はぁ…』があるシリーズものですが、本編では全く絡みがない新道寺と永水を同じ九州という括りだけで絡ませた意欲作。

 しかも、このシリーズのすごさは両校の部長である霞さんと哩部長の濃厚な絡みを描くだけでなく、他の4人同士の交流も非常に濃い密度で描き(個人的には羊先輩×小蒔ちゃんがお気に入り)、更にそこに「哩×姫子」、「霞×はっちゃん」など同校内での関係も絡めており、関係性を多角的かつ非常に濃い密度で描ききっている点が実にすばら

 エロ描写がキツい面もありますが(エロいのに納得感があると個人的には思う)、キャラの掘り下げとカップリングの妙という咲SSの魅力を真っ正面から体現した作品だなと思います。

 

 なお、咲SSに関しては、チームiPS敷居亭支部の淫乱ピンクレズ畜生担当イラスト担当のハバネロ君が、毎週オススメ記事をイラスト付きで更新するという試みを始めているので、そちらも巡回ルートに加えれば楽しい咲SSライフが送れるはずですよ^^

シャングリラ激辛紀行