iPadでJコミ版『ラブひな』を楽しもう ―Jコミ漫画を読むためのiPadアプリ比較―
赤松先生が『ラブひな』でテストを行うという太っ腹ぷりを見せつけたこともあり*1
初日から45万ダウンロードとかいう数字が躍ってましたが、*2
実際にDLしようとしても重くてなかなか落とせなかったりと、
想像通りの大盛況の様で実によき事です。
http://twitter.com/#!/KenAkamatsu/status/8312115060277248
僕も深夜に全巻DLしておいたのでさっそく読んでいます。
実は『ラブひな』をじっくり読むのは今回が初めてでとても楽しみ。
しかも、それがJコミという新しいサービスに合わせてなので、
もう最高じゃないですか!
さて、僕はiPadで読もうと思ってるわけですが、
問題になってくるのがどのアプリで読むかです。
そこで今回はJコミの漫画を読むのに最適なiPadのpdfビュワーはどれか、
ちょっと検証してみたいと思います。
1.iPadでJコミの漫画を読む方法
iPadでJコミのコミックを読む手段としては、
1.Jコミのサイトのコミックビュワーで読む
2.iPadのSafariで直接DLする
3.PCでDLして、iPadに転送する
の3種類が考えられます。
1に関してはFlashではないのでiPadでも読めますが、*3
サイズ変更が効かないし、1ページごとに読み込むので時間がかかり、
ストレスが大きいので回避。
*4
2に関しては、iOS4.2にしておけば、
SafariでDLした後にアプリに転送出来ますが、
現状のサイトの重さを考えるとiPadでDLするのはそこまで効率的ではない。
となると、3が一番いいと思う訳で、
実際僕も3を選択しました。
3ならば、DLした漫画pdfファイルの管理をPC上で行えて楽ですしね。*5
というわけで、今後は3の方法を取る上で最適のアプリを考えていきます。
2.iPadにpdfファイルを転送する方法
PCからiPadにpdfファイルを転送する手段としては、
1.Dropboxを経由する
2.iTuneでファイルを転送する
が考えられます。
1はファイルをDropboxに入れておけば、
ネットがつながる環境ならどこからでもアクセスできるのが便利。
一方で高画質版だと一つ約60MBとファイルサイズが大きいので、
環境次第で取り出すのに時間がかかるのが難点。
2はPCとiPadを直接つながないといけませんが、
逆に転送は一瞬なのでストレスはほとんどかかりません。
僕はDropboxの容量をあんまり使いたくないってのもあって、*6
2の方法でiTuneから直接転送する方法をとりました。
そこで重要になってくるのが、iTuneを通じてpdfを転送可能なアプリ。
ここでは僕が持っている、
iBooks、CloudReaders、GoodReader、i文庫
の4つアプリで比較してみたいと思います。
3.最強のアプリはどれだ?
1.iBooks
iPad購入時からデフォルトで入ってるアプリiBooks。当然無料。
その分機能が簡素だし、横にしても見開きで見えないし、
頁めくり(移動も)基本的に左開きの英語仕様なのがマイナス。
まあ、しおり機能はあるし、縦にすれば見ごたえはあるので、
とりあえず試してみるのはありか。
こちらも定番の無料ビュワーです。
iBooksと違うのは横にしたときに2ページ分表示できるところ。
しかし、CloudReadersもiBooks同様に、
勿体ないことこの上なしです…
とはいえ、スクロールが滑らかなのはポイント高いので、
無料アプリとしてはありかなと思います。
有料の割に機能的にはiBooksと大して変わらず、
漫画を読むアプリとしては微妙な感じがします。
ただし、GoodReaderの本領はビュワー機能にあらず、
むしろファイル管理機能にあります。
GoodReaderはフォルダ形式でファイルを管理できるだけでなく、
つまりGoodReaderはiPad内の母艦として、
PCからの「ファイル転送→整理→iPad内のアプリに転送」を行うアプリなのです
今回も僕はとりあえずGoodReaderに転送して、
そこから色々なアプリで開いて比較する形式をとりました。
このようにGoodReaderはiPadを効率的に使う上で欠かせないアプリなので、
Jコミうんぬんは別に買っておくといいと思います。
こんなアプリが115円とか本当に安すぎですよ。*7
4.i文庫HD
で、今回の本命がこのi文庫HD。
さすがに800円かかるだけあって、その分機能も充実。
普通に見開きで読めるだけでなくて、
他のアプリと違って日本語の書籍を想定しているので、
右開きと左開きを選択できて、*8
これなら紙の漫画を読むのと同じ感覚で読めます。
また、i文庫HDは青空文庫との連携機能もあるので、
漫画だけでなく、無料で読める古典文学や哲学書なども楽しめますし、
電子書籍ビュワーとしてのiPadの威力が最も体感できるアプリの一つなので、
800円と少し高いですが、これを機に購入するのはありだと思います。
参考:『iPadでPDFを読むために覚えておきたい入門Tips!』matuダイアリー
ちなみに今回のJコミの漫画を読む上で注目なのは、
間に挟まれた広告の存在。
この広告の存在がJコミのシステムを支える最大の収入源ですし、
DL数とともに広告のクリック数は今回のテストにとっても重要な要素。
ブラウザで見るとうまく飛べないとかあるらしいですが、
i文庫HDでクリックするととこんな感じで表示されます。*9
まとめ
iPadでJコミの漫画pdfファイルを読むためのアプリを紹介してきましたが、
もちろんこれ以外にもアプリはあります。
ここで紹介したのは基本的に文書系のpdfを読むためのアプリです。
なのでJコミの展開によって、漫画ビュワーも進歩するような展開になれば、
iPadユーザーとしてはうれしい限りですね。
関連記事:『漫画家主導の絶版漫画共有サイト『Jコミ』がβテスト開始』敷居の先住民
追記
漫画系のビュワー分からないと言ってたら、
『Comic Glass』がいいと教えてもらいました。
230円とi文庫HDに比べて安いし、
漫画ビュワーとしては使い勝手は同じくらいらしいし。
有料アプリを買っていない人なら、
Comic Glassを先に試してみるといいかもしれません。
後、こないだ紹介したタッチペンが漫画読むときにすごい便利。
寝転がっててもスクロール楽だし、
指紋つかないし。
これは思わぬ効果だなあ。
*1:もちろん『ラブひな』は絶版ではないので、このテストのためだけに公開してる。すごい!
*2:赤松先生がアフィリエイトが機能してないとかあわててたり、それだけでも騒動のでかさが感じられますね
*3:出版社系のWeb漫画はFlash形式が多くて、iPadだとリモートを使わないと読めないことが多くて困る…
*4:サイトが重いときは1分待ってもこんな感じで1ページ開ききれなかった
*5:Jコミのすごいところはpdf自体にWeb広告が入ってるので、DLしたpdfファイルを再頒布しても大丈夫という点。それなら後々の展開も考えてPCにファイルを入れておいた方がいいでしょう
*6:無料版のDropboxの容量は2GBで、ラブひな14巻で約3分の1程度食うので結構きつい
*7:GoodReader、Evernote、DropboxはiPadのクラウド化の3種の神器と呼ばれているくらい便利なので、まだ利用してない方はこの機にぜひ。
*8:なぜかデフォルトだと左開きになってるので設定で右開きに直すべし