三十路まで後一年を切ったので20代思い出の作品を振り返る ―00年代総括のすすめ―
今年も後一カ月を切ってしまいましたが、
そんな中、12/6に29歳になってしまいました(´・ω・`)
後一年で三十路に到達するかと思うと色々と感慨深いですね…
今更あがいても仕方ないのですが、
ならあえて、一年残したこの段階で20代を振り返って、
色々と思い出に残った作品を振り返ってみようかなと思います。
という訳で、ほぼ00年代総括的に思い出の作品をご紹介。
1.アニメ
00年代前半はオタ的な趣味から離脱していたので、
そもそもアニメ自体をほとんど見てなくて、*1
思い出に残ってる作品は00年代後半に集中してるんですよね。
といっても気合入れてみた作品ってほとんどなくて、
肩の力を抜いて気楽に見えるアニメがほとんど。
そんな中でも『かみちゅ』が飛びぬけて好きでした。
僕のルーツである80年代の瀬戸内(尾道)を舞台に、
中学生の女の子達の日常を描いた作品。
今年にはBD-BOXにもなりましたが、
日常物という00年代を象徴すると同時に、
瀬戸内に育たなければ分からないであろう
あの絶妙のアンニュイ感の表現は、
僕の中で歴史に残ること間違いなし!
ポップなED曲『アイスキャンディ』も大好きでした。
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他だと、『フリクリ』、『電脳コイル』、『のらみみ』、『とらドラ』あたり。
特に『のらみみ』はみてない人も多いと思いますが、
こちらもいわゆる日常物とは一線を画した日常物。
様々な居候キャラと子供たちの心の交流を描く物語で、
70年代アニメのようなノスタルジーを誘う作品なんですが、
萌えも大きな山もないんだけど、しっかり感動も笑いもせつなさもつまった。
骨太で心を揺さぶるすばらしい作品でした。
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2.漫画
00年代の漫画だと、骨太なスポーツ漫画が増えた気がします。
綿密な取材に基づいて競技の特徴や選手の内面をきっちり描きつつ、
その上できちんとしたドラマを作ってくる作品が出てくるようになったので、
元体育会系にして、現在スポーツを研究の対象としている身としてはとても嬉しい限り。
そんなスポーツ漫画の代表作の一つであろう『おおきく振りかぶって』、
その作者であるヒグチアサの『ヤサシイワタシ』が個人的には一番やられた漫画です。
一度読むと2日くらい立ち直れなくなるくらい消耗してしまうのですが、
それは単にドロドロとした愛憎劇や妬みが描かれているからではなく、
どうしようもないくらいまっすぐに、逃げずに人の行動を描いているから。
出来れば見たくないものを、ストレートに見せてくるというのは、
普通はやろうと思っても出来ない事なのだと思うんですが、
あっけらかんとやられてしまうと、読む側も避けれない。
ここで人間の怖さ、脆さ、ダメさを飾らずに描く漫画を描いていたからこそ、
『おお振り』の高校球児の姿にも嘘っぽさがないのだと思います。*2
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同じようにリアルな描写を指向しつつ、
SF的なリアルさよりも、
人間の描写のリアルさが心を揺さぶってきたのが『プラネテス』。
ハチマキの選択とロックスミスの選択、
どちらもストレートで計算がない分突き刺さるんですよね。
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3.音楽
00年代といえば前半が下北ギターロック、後半がテクノポップというイメージで、
僕も前半の下北ギターロックに関してはアジカン、ストレイテナーなどを中心に色々聞いてきましたが、
一つバンドを上げるとなると、syrup16gということになります。
これまた好きだけど人に薦めにくいバンドで、
全く嘘はつかないけど、その分ショックがでかい歌を唄うバンドです。
解散ライブの時に珍しくMCでしゃべった、
あすへの希望を込めた歌をたくさん書いてきましたという言葉が、
あんなにも重いバンドは他に知りません。
「急いで 人ごみに染まって
あきらめないほうが 奇跡にもっと近づくように」(syrup16g, 『翌日』より)
00年代では珍しい、背中で魅せれるロックバンドでした。
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4.まとめ
誕生日の一時間前に思いついて駆け足で書いたので、
かなり強引な紹介になってしまいましたが、
紹介した作品はどれもこの十年で屈指の骨太の作品だと思います。
次の10年も心を揺さぶる骨太な作品達に出会える幸運を祈りたいですね。
「昨日より今日が素晴らしい日なんて
わかってるそんなこと 当たり前のことさ」(syrup16g, 『Reborn』より)
*1:むしろCOWBOY BEBOPを録画したVHSばかり見てて、最終的にテープが物理的にブチ切れたのはいい思い出w
*2:スイングの描写とか、リード、三橋の制球力とかどう考えても嘘なんですけど、それが分かっててもすっと受け入れれるのが凄さだと思うのです