劇場版アイドルマスター『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ』感想: 輝いたステージに立つということ
色々とあって機会を逃してた劇場版アイマス(ムビマス)をようやく見てきました。
思ってた以上にガツンときたので、客観的な評価とか全部放り投げて、超主観的で超個人的な感想を勢いのままに書いてしまおうと思います。こういうノリ久しぶり。
・ニコマスからムビマスまでのレスター伯の五年間
僕が初めてアイマスに触れたのはPreStarだからもう10年前ですが、ニコマスPとして動画を作りだしてどっぷりアイマス漬けの生活になったのは5年前。最近動画はつくってないけど、今年の3月1日で5周年なんですね^^
今回のムビマスを見たときにまず感じたのはこの5年という歳月ですよ。最近積極的に動画作ったりみたりしてないし、モバマスもフェスの時くらいしかアクティブに触れてないけど、この5年間なんだかんだで毎日直接的なり間接的(TLにアイマスの話題がない日はないし)なりにアイマスにふれてきたわけです。
正直、ある程度の感想を直接的・間接的に聞いてたので、観る前は今の自分でムビマスの世界に入り込むことが出来るか不安でしたけど、ただの杞憂。『眠り姫』の予告編の間は、「ああ最高の技術と人材でMADやってんなあ、いいぞもっとやれ」だったけど、その後主題歌(THE IDOLM@STER)が流れた瞬間にもう全部もってかれました。あっという間に5年前と同じ気持ちに戻った気がして、ぶっちゃけ、主題歌流れてるときが一番泣きそうだったw
唐突な自分語りですが、僕にとってこの5年間は激動の5年間で、死んだように過ごしてた20代中盤を乗り越えて、留学していろんな人と出会って、学生生活がおわり大学で働く立場になって環境も大きく変わった。その変化も、アイマス・ニコマスとの出会いや、更にそこから新たに出来た友人たちや、その友人達と作った動画や同人誌がなければこんなにスムーズに行かなかったんじゃないかなと最近よく思うんですよね。
特に今年に入ってからは博士論文出して(無事合格しました^^)、仕事も一区切りして変わることになって(少しだけ昇進)、この5年間で積み上げてきた物が一つの成果になって。そんなタイミングで、ムビマスをみると、やっぱり見え方が違うんだなと。多分、5年前の自分が観てもこんなに心動いてないよなと思います。
まあ、本当にアイマスってずっと自分の側にあったんだなと。そういうことをまず感じて、一番泣きそうになってるってのは、アイマスっていうのが「存在する」コンテンツで、そのことを再確認する映画だなと。こうなると、もう安心して見れるわけで、主題歌の間にそんな想いが駆け抜けた後は、楽しむだけでした。
それにしても、アイマスの音楽はやっぱりずるい。どの曲もなんかのトリガーになってる。ここまで贅沢に財産である曲を使えるってのは、それだけアイマスが積み上げてきた証拠だなと。雪降るパリで風邪を引いたときに、ごまえを聞いて泣きそうになりながらレスターに帰ったのを思い出して、別の意味で泣きそうにもなりましたがw
- アーティスト: ゲーム・ミュージック,天海春香(中村繪里子),秋月律子(若林直美),水瀬伊織(釘宮理恵),高槻やよい(仁後真耶子),三浦あずさ(たかはし智秋),菊地真(平田宏美)
- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2007/01/31
- メディア: CD
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・矢吹可奈と自分REST@RT
細かいシーンでも色々と感じた所もあるんだけど、個人的に一番印象に残ってるのは土手で矢吹可奈が自分RESTA@RTを口ずさんでるシーンです。あのシーンで、雨に濡れながら可奈が口ずさんでたのは「輝いたステージに立てば」の部分で、その後は歌えなかったんですね...(そしてその直後に春香さんが可奈を見つける)
正直、自分を変えるってのは簡単じゃないですよ。変えようと思っても変えられるものじゃないし、逆に実際には変わっていたとしても変わっていることを実感するのはとても難しい。可奈のように太るというマイナス方向の変化なら簡単にわかるんですけどねw 僕もストレスは食べる方向に走りやすいからわかる。
そんな可奈が口ずさむのがジブリ。「輝いたステージに立てば」ってのはまさしく変われるんだという希望の象徴で、でも輝く自分になれるなんて自信が持てない。今のままだと、最高の気分を味わうなんてできないかもしれない。
この不安は、一度ステージに立っちゃえば、そこに立つための準備を重ねて経験しちゃえば吹っ飛んじゃうものだけど、口で言うほど簡単じゃない。一度尻込みしちゃうとなおさら。終わってみれば「なんだこんな簡単なことだったんだ」と思うんだけど、そんなの経験するまで分からないから。
そんな想いが「輝いたステージに立てば」と口ずさむシーンに象徴的に表れてて、そこが本当にいとおしかったですね。今の自分からみればわかるんだけど、5年前はわかってなかっただろうなと。すげー単純なことなんですよね。でも、その単純なことを愚直に描いているのが今回のムビマスだったんじゃないかなと思うわけです。
ちなみに僕はジブリには結構思い入れがあったりします。アイマス2以降まともに動画作ってませんが、一個だけ作ったのがあってそれがVRF'11の時の『竜宮小町REST@RT』。
この動画は僕なりに2をプレーして感じた竜宮小町のストーリーを編集したものだけど、この中で使ったダンスは1番が全部『Smokey Thrill』で、2番が全部『自分REST@RT』。ダンスが使いやすかったのもあるけど、実際に歌詞を聴いてこれしかないと思って使いました。
ちなみにこのMADで使ってる曲はASIAN KUNG-FU GENERATIONの『E』ですが、この曲はOASISの『Live Forever』に対するオマージュソングです。生きることの脆さ、儚さと、だからこそ感じる意志の強さと決意。そんな想いを込めた選曲にジブリを併せてみたんですけど、ジブリを口ずさんでる可奈をみてると、色々と思い出してきてなんかぶわーっときましたね。
観てもらえればなんとなく感じてもらえると思うんですけど、春香さんは僕にとっては眩しすぎる、まさしく輝いてるアイドルなんです。
時期的にはL4U~SPの頃に本格的に入ってきたこともあって、動画を作ってるときの自分はずっとプロデューサーというよりディレクター、もしくはL4Uのファン代表P的な立ち位置だなと感じながら作ってました。L4Uでプロデューサー不在の中で「私頑張りますから!力を合わせて乗り切りましょう!」という春香さん。僕の中ではこの瞬間が一番近づいた瞬間。
割とアニマス→ムビマスの春香さんを観てるときの自分は、この距離感と近いんですよね。輝きの向こう側にいけたとして、その時春香さんはどんな顔でいるのか、そこで観られる本当の春香さんってどんななのか。
最初に書いたように僕もこの5年間で、自分なりに輝きの向こう側のかけらの様な物には触れられてかなと最近思えるようになってきましたが、ムビマスの春香さんの表情をみてると、輝きの向こう側でも変わらない笑顔の、でもトップアイドルとして、でもやっぱり暖かい笑顔の春香さんの、なんというか肌触りというか、そんなものを少しは感じられたかなと。それが僕の中ではムビマスをみて良かったなと感じたところですね。
あくまでこれは僕の中の春香さん像から出てきたものなので普遍性なんか全くないと思いますが、一方でじゃあ765プロ団結の化身としての春香さんみたいなのは個人的には感じなくて、例えそうだとしても、アニマスの春香さんと、ムビマスの春香さんは立場は変わっても、結局、愚直で、不器用で、悩んでて、でもまっすぐで、諦めずに、道を切り開いて、歩き続けてるようにみえました。
それで僕の中では十分だったし、実際にそれってどんなに大変なことなのかってのは身にしみて分かってるつもりなので、グッと捕まれるんですよね。
・Twitterで書いたら結構うけたけど、響の山口達也感は異常。きっと大御所になると松方弘樹にランクアップするね。
「今日はカジキを釣りにいくぞ!」
・書き忘れてたけど、僕にとってのアイマスの入り口はPreStarであり、中村繪里子だったわけだから、少しだけ。
今回の春香さんみてて、春香さん=中村先生なのはもう言うまでも無いんだけど、同時にSEA SIDE LIVEFES2013で久しぶりにみた先生のことを思い出すと、中村繪里子もまた天海春香とは違うアイドルになってるんだなということも少し感じました。
でもそれが悪いわけじゃなくて、アイマス以外での中村繪里子としての経験がフィードバックされて、単純な一体感じゃなくて、合わせ技での春香さんの魅力の高まりに繋がってるように、特に後半部分の演技を観てるときに感じたかな
*追記:一緒に敷居亭で遊んでるさっすまの感想USTが良かったのでこっそり貼っておく